レントゲン撮影機や手術台が残る端島病院。同じ長崎県の大島炭鉱同様、病室のベッドは畳製だった。
島の命を守ってきた病院は、今も北端の地でひっそりと眠っている。
69号棟 端島病院
 
 
昭和33年 (1958) 築。RC4階建、一部地下1階
1階は診療室及び手術室などの処置室、2〜3階は病室、4階は医師看護婦宿舎。 1階右側の出っ張っているスペースはレントゲン室等があった。

外観南東正面

69号棟 端島病院
 
 
昭和33年以前は木造であったが、全焼したために建て直された。
壁面はうすい緑色の塗装で、現在でも所々に当時の色が確認できるところがあるが、 これは緑の少ない島内に少しでも緑をという発想だった。

外観西側面

69号棟 端島病院
 
 
島内の多くの床はモルタル仕上げだが、この病院だけはPタイル仕上げになっていた。 現在はその殆どが剥離してしまい、コンクリートの床下が露出している。 階段右側の通路は隣の隔離病棟へ通じている。

1階診察室

69号棟 端島病院
 
 
1階正面向かって左側の診察室。
島内の他の建物が殆ど木製サッシュや木製手摺なのに対して、 この病院だけはスチールサッシュ、スチール手摺を採用した部分が多かった。

3階病室

69号棟 端島病院
 
 
昭和32年の海底水道開通以前は、水不足による衛生面の劣悪な環境が、 赤痢などの伝染病を誘発たが、水道の開通以降病院の役割は 塵肺等の炭鉱特有の病気の治療にその重点が変わっていった。

1階階段

69号棟 端島病院
 
 
1階正面向かって左端の奥にある手術室。
炭鉱という場所柄、骨折などの外科手術が多く行われたようだ。

1階手術室

69号棟 端島病院
 
 
採炭の際にでる粉塵をすいこんでおこる塵肺という病気は、多くの炭鉱マンたちを苦しめた。 そのせいか院内にはその規模の割にX線撮影機が数多く残存している。

1階X線撮影室

69号棟 端島病院
 
 
館内には薬瓶をはじめ沢山の残留物が放置されている。

残留物品

69号棟 端島病院
 
 
病院の裏手には霊安室と思われる施設があった。火葬場のなかった端島では、 亡くなった方は隣の中ノ島で火葬され、郷里のある者は里帰りし、そうでない者は 中ノ島内に荼毘に伏された。

霊安所

軍艦島・端島病院外観1 軍艦島・端島病院外観2 軍艦島・病院1階診察室 軍艦島・病院3階病室 軍艦島・病院1階階段 軍艦島・病院手術室 軍艦島・病院X線撮影室 軍艦島・病院残留物品 軍艦島・霊安所